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2010.08.20

ポーランド政府機墜落:事故死の前大統領、慰霊の十字架 移設計画、支持者ら実力阻止

【ウィーン樋口直樹】ポーランドのワルシャワで、4月に事故死したレフ・カチンスキ前大統領らを慰霊するため大統領府前に立てられた木製の十字架を、コモロフスキ新大統領らが教会へ移そうとしたところ、前大統領支持者らが反発、実力で阻止する騒ぎに発展している。

 移設反対の急先鋒(せんぽう)は、前大統領の双子の兄で、7月の大統領選決選投票で敗れた保守系最大野党「法と正義」のヤロスワフ・カチンスキ党首だ。このため、小差で決選投票を制した保守系最大与党「市民プラットフォーム」のコモロフスキ氏に対する「意趣返し」とも見られている。

 十字架は、ロシア西部で前大統領夫妻ら96人を乗せた政府専用機が墜落した直後、ボーイスカウトらの手で設置された。哀悼をささげる人の列は絶えず、国家的悲劇のシンボルになっていたが、コモロフスキ氏は「威厳のある場所へ移すべきだ」と近くの教会へ移設する考えを示していた。

 十字架は当初、コモロフスキ氏の大統領就任(今月6日)前に聖職者らによって移設される予定だった。しかし、「十字架の擁護者」を名乗る、カチンスキ兄弟支持者らを中心とする群衆の圧力を前に中止に追い込まれた。ヤロスワフ氏率いる「法と正義」はカトリック的な価値観を極めて重視している。

 これに対し、より世俗的な「市民プラットフォーム」を支持する若者らが反発。街中で両派のデモ隊がにらみ合い、多数の警官隊が出動する騒ぎとなった。

 危機感を強めたコモロフスキ氏らは、大統領府に事故を慰霊する大理石製の飾り額を設置。額には十字架も刻まれており、これと引き換えに木製の十字架の移転を図る意向とみられる。

 ワルシャワ大司教らも木製の十字架を近くの教会へ移し、宗教的なシンボルを政治論争の対象にしないよう求めている。しかし、移設に反対する人々は、前大統領らを慰霊するもっと大きな記念碑が建立されるまで、十字架の擁護を続けると訴えている。

2010.08.02

古代ローマ文明 河村市長も感嘆

河村たかし名古屋市長が30日、同市博物館(瑞穂区瑞穂通)で開催中の「ポンペイ展 世界遺産 古代ローマ文明の奇跡」(中京テレビ放送、読売新聞社など主催)を見学した。

 河村市長は、約2000年前の火山噴火で埋没したポンペイの彫像や壁画、銀食器などの展示品を丹念に見学。とりわけ、追いだき機能を備えた大理石の豪華な浴槽に関心を見せ、「一度、入ってみたい」。高度な文明が凝縮された古代ローマ人の生活品の数々に「すごい技術力」と感嘆していた。同展は8月29日まで。

 同展では、ローマ帝国の公衆浴場の設計技師を主人公にした人気コミック「テルマエ・ロマエ」にちなみ、8月3~6日の4日間、「テルマエ・ロマエ・デー」を実施する。コミック本「テルマエ・ロマエ」「月刊コミックビーム」「ストリジル」(あかすりヘラ)を持参するか、「トーガ」(古代ローマ市民が着用した外着)をまとった来場者には、入場料金の割引やプレゼントがある。

(2010年7月31日 読売新聞)

2010.07.28

大正ロマン香る赤みある茶色 日光駅、レトロに変身中

 JR日光線が8月1日に開業120年を迎える。それに合わせて日光駅では、ホームの柱や駅舎周りを日光線のシンボルカラーの赤みのある茶色に塗り替えた。大正天皇が田母沢御用邸に静養に訪れた際に休息した貴賓室が残り、歴史あふれる建造物の一つの駅舎が、「レトロ」をコンセプトに変身を続ける。

 日光線は1890(明治23)年に開業。宇都宮から今市までの運行開始が同年6月1日で、同年8月1日に日光まで延びた。「突然の延伸決定で、突貫工事だったようです」と西沢操・日光駅長は話す。平屋の最初の駅舎は駅裏を流れる川があふれ洪水被害によくあったという。

 皇太子時代の大正天皇の静養場所として、1899年に田母沢御用邸が建築されると、1906年に駅に貴賓室が設けられた。1912(大正元)年には駅の大がかりな改修があった。

 現在まで続く2代目の駅舎は設計者は不明で、設計図も残っていない。だが、残存する駅舎は、大正ロマンを十分に感じさせる造りだ。

 駅舎正面の扉は木製の観音開き。「JRでほかに残存するのを聞いたことがない」(西沢駅長)といい、いまだに、施錠にはかんぬきを通す。

 ホームから木戸一枚で通じる貴賓室は約40平方メートル。白大理石の暖炉の上には、上部に機関車の動輪の形を埋め込んだ鏡がしつらえてある。鏡は床と垂直でなくやや上を向き、天皇の姿を映さない工夫ともいわれる。

 駅舎2階にあった1等旅客専用の待合室は、1960(昭和35)年に等級制度が廃止されて閉鎖され、一時は1階から通じる階段まで撤去された。1989(平成元)年に多目的ホール「ホワイトルーム」として再利用が始まった。しっくいで装飾された天井から下がるガラスのシャンデリアは、建築当時のまま残り豪華な中にも落ち着いた風情をみせている。

 日光駅の改修は、JR東日本が2007年から始めた日光線活性化の一環。日光線沿線の観光イメージとして「レトロ」を打ち出した。高貴さや落ち着きを表すコンセプトカラーとして、「クラシックルビーブラウン」と名づけられた赤みのある茶色を考案。駅舎や車両、ロゴデザインに採用されてきた。

 「日光観光の玄関駅としてレトロを求め続けます。変身に終着駅はありません」と西沢駅長は話している。(服部肇)

2010.07.22

君を支えるボールたち 岩手大会

日本高校野球連盟が入っている大阪の中沢佐伯記念野球会館には、中2階から地階まで吹き抜けの場所がある。デザイン的につくった空間ではない。甲子園球場で使う試合球を決めるためだ。

 公式球は、大きさと重さは決まっているが、反発力は定めていない。だからといって、差がありすぎては困る。中2階から、地下の床に埋め込んだ大理石板に向けて公式球を落とす。それが、137センチの高さに跳ね返ったものだけを使う。ボール3個分の誤差は許される。

 ボールは、1試合平均で2ダース使う。雨や延長戦などを考え、用意するのは300ダース。その数がそろうまで、高野連職員らはコツコツとボールを落とし続ける。

 その時の彼らと同じ、真剣な顔が岩手大会の各球場にもある。球場裏の部屋で、記録員らが着けるリボンを手作りする高野連事務局員。駐車場の整理をする先生たち。

 「いい試合をして、高校生活の思い出を作ってほしい」。そういう思いが詰まった大人の顔がいくつもあって、高校野球は成り立っている。球場に行くと、そのことに思い至る。

 ちなみに137センチは、球児に均一の製品を使ってもらいたいと、自社にこのルールを課したメーカー社長の目の高さ。1915(大正4)年の第1回全国中等学校野球大会から続いている。(木瀬公二)

2010.07.13

【つかさん】言葉で社会を変えようとした人

投げ込む言葉は内角をえぐる直球だったり、人を食ったスローカーブだったりする。一球に魂を込め、読む人、見る人、演じる人に真っ向勝負を挑んだ▼例えば直木賞を受賞した「蒲田行進曲」。根は優しいのに素直になれない立役者の銀ちゃんと邪険にされながら彼を慕う大部屋俳優のヤス。大団円のヤスの決死の階段落ちは支配と被支配を一瞬に昇華させる▼面白うて、やがて悲しい。切れ味の鋭さはつかこうへい作品の真骨頂だ。舞台に、小説に、狂おしいまでに人を愛する世界を描き出した▼権威や権力を嫌った。バブル期の大劇場には、「大理石を敷いていてワインなんか売ってる。ばかやろー、みそ汁でもだせってんだ。そのくせ、使い勝手が悪い」。毒舌は止まらない▼弱者や少数者へのまなざしは優しかった。本紙に寄せた随筆で「人は幸せになるために生まれてきたものです。たとえその生まれが、哀しみの中に生まれてきたとしても」と書いた。これも、つかさんだ。北海道との縁も深かった。北広島などで演劇セミナーを開き、若者たちを育てた▼「いつか公平に」が筆名の由来とする説もあるが、照れなのか本人は公に認めていない。本名は金峰雄(キムボンウン)、在日韓国人2世だ。言葉で社会を変えようとした人は、参院選投開票日の前日に逝った。62歳は早過ぎる。真の公平が訪れる日まで「つか語」を放ち続けてほしかった。

2010.07.06

国際的彫刻家・長澤英俊氏が展覧会 きょうから県美術館

イタリア・ミラノ在住の国際的彫刻家、長澤英俊氏(69)の本県初の展覧会「長澤英俊展-オーロラの向かう所」(県美術館、長澤英俊展実行委主催、長崎新聞社など共催)の内覧会が2日、長崎市出島町の同館企画展示室であった。展覧会は3日から8月29日まで。

 長澤氏は昨年度の芸術選奨文部科学大臣賞受賞者で、同展は昨年夏に埼玉県を皮切りに始まった全国巡回展の4会場目。

 イタリアで1970年代以降に制作された代表作をはじめ、近年の大作計19点を展示。大理石や土、樹木など自然素材を用いた、独創的で詩的なイメージの作品群が並び、県美術館の“空間”に呼応して緊張感を漂わせている。長澤氏は「県美術館は天井が高く、内部もシンプル。ほかの会場にはない、独特の展示ができた」と話した。

 3日午後2時から長澤氏による作品解説がある。観覧料は一般900円、大学生・70歳以上700円、高校生500円。中学生以下無料。

2010.07.05

オメガブティック大阪、リニューアルオープン

 2010年6月26日(土)、オメガブティック大阪がリニューアルオープン致しました。店舗の概要は下記の通りです。

●店舗売場面積:92.79平米 28.11坪

●開店年月日:2004年11月6日

●変更箇所

内装:壁面(シャンパンカラー)、ショウケース、店内奥接客スペースの椅子・テーブル、エントランスディスプレイ台、そのディスプレイの背面(オメガロゴ模様だったのが、天から地に降り注ぐ雨をイメージしたデザインに)

ウォッチメーカーが駐在:8月中旬より週3回程度、ウォッチメーカーが駐在し、クイックサービスを提供。 (ブレス調整&修理、電池交換、内部微調整、風防交換、防水チェック、クラスプ交換、ブレス&ケース洗浄、磁気抜き、等。オーバーホールは受付のみ。)

*ウォッチメーカーは毎日常駐ではありません。また、大阪のメインの修理センターは大阪サービスセンター(大阪カスタマーサービス 大阪市中央区南船場3-11-18 郵政福祉心斎橋ビル1F 受付時間: 11:00~20:00)となります。

●リニューアルの理由:ワールドワイド展開しているブティックと世界観を統一。

オメガブティック大阪は比較的早期のオープンだったため、その後にオープンしたブティックとは、壁面やショウケースが異なっており、リニューアルの必要性が生じていた。

●コンセプト:他のブティック同様、「地球」をテーマにしている。

ベージュやシャンパンカラーを基調とした、ラグジュアリーながらも落ち着いた雰囲気を醸し出す。大理石の床は「大地」を、エントランスディスプレイ台は「地層」を、その背面の仕切り壁は地面に降り注ぐ「雨」を、シャンパンカラーの壁面は「太陽の光」をイメージしている。

●販売アイテムの内容、種類など

スピードマスター、コンステレーション、シーマスター、デ・ビル他すべてのウォッチコレクション、及びオメガファインジュエリー、レザーグッズ、フレグランス

<オメガブティック大阪>

住所:大阪市北区梅田2-2-22 ハービスPLAZA ENT 1F

TEL:06-6343-1377

営業時間:11:00~20:00 年末年始休

2010.07.02

チベット僧の砂曼荼羅

千代田区丸の内の相田みつを美術館で、南インドから来日中のチベット僧侶たちによる砂曼荼羅(まんだら)の公開制作が行われている。

 砂曼荼羅は、大理石を細かく砕き、赤や黄色に着色した砂を並べて、仏の住む世界を表現。今回は、白いハスの花を中心に、「大日如来」など仏が住む宮殿を直径約1・5メートルの円に描いている。

 4日に完成予定だが、その後は、チベットの風習にのっとり僧侶たちにより壊され、生誕75年を迎えたダライ・ラマ14世の長寿と東京大空襲の被害者への祈りを込めて隅田川に流される。

(2010年7月2日 読売新聞)

2010.06.30

共鳴呼ぶ現代アート 大阪で「レゾナンス」展 

 難解と思われがちな現代アート。観念や理屈を柱とする作品は確かに多いが、出合った最初の感覚を大切にしてみて‐。そんなメッセージを投げかける展覧会「レゾナンス 共鳴‐人と響き合うアート」が、大阪市港区のサントリーミュージアム[天保山]で開かれている。国内外の現代美術家20人による約120点を紹介し、作品と鑑賞者との豊かな関係を探る。(神谷千晶)

 「展覧会における『テーマ』とは何か。ずっと疑問だった」と同展を企画した大島賛都(さんと)学芸員。特定のテーマで統一すれば、個々の作品が見えにくくなるのではないか。そこで、心を揺さぶられる「共鳴」という鑑賞体験を共通項に、その緩やかな集合体として展覧会を構成したという。

 ドイツ出身のヴォルフガング・ライプの代表作「ミルクストーン」は、息を飲むほど美しい。大理石板の表面を数ミリ削った薄いくぼみに、本物の牛乳が満たされている。その張りつめた白さ、滑らかな質感。ミルクは生命をはぐくむ象徴という。それが石という恒久的な素材と一体化し、高密度な緊張感を生む。ミルクは定期的に交換しているそうだ。

 一方、小泉明郎(めいろう)の映像作品「若き侍の肖像」は怖い。特攻隊員にふんした俳優が、両親に今生の別れを述べる場面なのだが、画面外にいる作家が迫真の演技を求め続けるうち、俳優はトランス状態に陥り、涙ぐみ声を震わせる。演技者が自ら作り出した虚構によって自己を支配されてゆく姿の中に、戦争へと突き進み得る人間のリアリティーを見て、戦慄(せんりつ)を覚えるのだろう。

 楽しい、悲しい、笑える、気持ち悪い。鑑賞者が、それぞれの印象を「なぜ」とたどることは、作品世界の深みへのいざないとなる。現代アートに限らず、美術鑑賞の大きな魅力を教えてくれる。

 海を見渡すガラス張りの展示室に、楕(だ)円状に並んだ40機のスピーカー。カナダ出身のジャネット・カーディフによる「40声のモテット」だ。聖歌隊員1人に一つのスピーカーが割り当てられ、16世紀バロックの宗教合唱曲を再生している。多声で構築された音楽を立体的に体感でき、崇高な心持ちが喚起される。

 でも、そこには教会も聖歌隊も存在しない。音響のみを無機的に別空間で再現した、イリュージョン(幻影)的要素の強い作品なのだ。時には第一印象を疑ってみることも必要だ、と感じた。

 そのほか金氏徹平、梅田哲也、伊藤彩ら、新進気鋭の日本人アーティストも多数紹介している。

 20日まで。月曜休館。同ミュージアムTEL06・6577・0001

2010.06.28

JR日光駅 貴賓室を特別公開

JR東日本は、日光駅1階にある貴賓室(約40平方メートル)を特別公開している。9月30日までの期間中の午前9時半から午後4時まで。

 JRによると、駅は1890(明治23)年8月に開業。現駅舎は1912(大正元)年に改築された。貴賓室は改築前の1899(明治32)年に設けられた。現在は使われていないが、かつては大正天皇、昭和天皇、皇太子時代の天皇陛下も利用された。

 貴賓室の扉のガラスには、霜が降りたような彫刻が施されている。白の大理石製暖炉の上には、鏡がある。姿見用ではなく、部屋を明るく、広く見せる効果を狙ったらしい。

 ほかに大正天皇が座った椅子(いす)、鋳鉄製の電気ストーブも置かれている。

 「日光駅貴賓室特別公開記念入場券」(140円)を販売しており、貴賓室にはこの入場券か乗車券があれば見学できる。問い合わせは日光地区観光協会連合会=電0288(21)5170=へ。 (宮本斎)

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